調子の波に振り回されない――「良い日」と「悪い日」の境界線を理解し、持続可能な回復ペースを掴む

フェーズ1.5:リソース管理と燃費改善

はじめに:最も危険な「回復した気がする錯覚」

状態が少し上向いたと感じた日。
その瞬間に、多くの人が同じ落とし穴に落ちます。

「今日はいけそうだ」
「昨日できたんだから、今日も大丈夫なはずだ」

そう思って動きすぎ、
翌日、まるで振り出しに戻ったかのように動けなくなる。

上向きかけた安心感が、
一気に自己嫌悪へ反転する。
この落差は、想像以上に心を削ります。

私自身、この循環を何度も繰り返しました。

これは失敗ではありません。
設計を知らないまま動いてしまった結果 です。

この記事では、

  • なぜ調子には波が生まれるのか
  • 「良い日」をどう扱うべきか
  • 「悪い日」をどう位置づけるべきか

を構造的に整理し、
回復を前進させるペース感覚 を言語化します。

調子の「波」は異常ではなく、回復プロセスの一部

まず前提として、
調子の波は意志や根性の問題ではありません。

これは、
思考システムが回復途上にあるとき、必ず起きる挙動 です。

エネルギー残量が不安定な状態

回復途中の思考システムは、
一度に使えるエネルギー量が少なく、
回復速度も一定ではありません。

  • 少し動ける日
  • ほとんど動けない日

が混在します。

「調子が良い日」とは、
エネルギーが やや多めに残っているだけの日 です。

使い切っていい余剰ではありません。
次の低下に備えるための緩衝材 です。

コントロール機能がまだ安定していない

司令塔の役割を担う部分が完全に安定していないため、

  • 同じ行動でも消費量が違う
  • 予測より大きく消耗する

といったズレが頻発します。

今日は軽く感じた行動が、
別の日には一気に負荷になる。

この不安定さを
「おかしい」と捉えないこと。

仕様です。

「良い日」の扱い方が、回復を分ける

調子が良い日は、
最も注意が必要な日でもあります。

NG:貯金マインド

  • できるうちにまとめてやる
  • 取り戻そうとする
  • 成果を出そうとする

これは、
エネルギーを 一気に使い切る設計 です。

結果として、
翌日の急降下を招きます。

OK:投資マインド

良い日は、
「頑張る日」ではありません。

回復の持続性に投資する日 です。

  • 何もしない時間を意図的に入れる
  • 小さく終える
  • 「少し物足りない」で止める

達成感よりも、
余白を残すこと を優先します。

その余白が、
次の低下を和らげます。

「悪い日」の正しい位置づけ

動けない日が来ると、
思考はこう囁きます。

「またダメになった」
「何も進んでいない」

しかし、
これは誤認です。

悪い日は「後退」ではない

悪い日は、

  • 立て直しのための停止
  • エネルギー回復を優先する日

です。

進んでいないのではなく、
崩れないように支えている状態 です。

目標を最低ラインに設定する

悪い日の目標は、
「普通にできること」ではありません。

  • 食べる
  • 水分を取る
  • 横になる

これができていれば、
その日は 100点 です。

それ以上を求める必要はありません。

波に飲まれないためのSatsuki式習慣

習慣①:体調を「ざっくり」記録する

正確さは不要です。

  • 今日の調子(5段階くらい)
  • 睡眠時間
  • 活動量

これだけで十分です。

目的は、
自分の波のパターンを知ること

感情ではなく、
傾向として捉えられるようになります。

習慣②:「少し余力を残す」ことを成功と定義する

調子が良い日ほど、
途中で止める。

「ここでやめるのが、今の最適解」
そう判断できた日は、
非常に質の高い一日です。

その判断力自体が、
回復の証拠です。

回復は一直線ではない

回復は、
一直線に上がるものではありません。

海の満ち引きのように、
上がったり下がったりしながら、
全体として水位が上がっていきます。

下がった日は、
上がる準備をしているだけ。

焦らなくていい。
あなたは、
ちゃんと前に進んでいます。