はじめに:平熱が低い人ほど、異変は見えにくい
体調不良の中でも、「微熱」は最も見過ごされやすいサインです。
咳や痛みのように分かりやすく主張しないため、多くの場合、
と処理されてしまいます。
私もそうでした。
私はもともと平熱が 35.2℃前後。
学生時代から変わらず、この低さが「異常を異常として認識できない原因」になっていました。
平熱が低い人ほど、
36℃台後半になっても 「37℃未満=問題なし」 と自己判断しやすい。
周囲からも「それって熱なの?」と言われ、違和感はなかったことにされていきます。
しかし今振り返ると、
その微妙な体温変化こそが、私の身体が出していた最初の停止信号でした。
私に起きていた「隠れ微熱」
重度の不調と診断される約1年前から、体温に奇妙な変化が起きていました。
38℃が出るわけでもない。
寝込むほどでもない。
それでも確実に、以前とは違う状態でした。
にもかかわらず私は、
と、自分が納得できそうな理由を次々に当てはめ、
身体の訴えを論理で黙らせていました。
「微熱」の正体:脳と自律神経の過負荷
このタイプの微熱は、
身体が感染と戦っている熱とは性質が異なります。
特徴はとても単純です。
脳と神経が、限界を超えて働き続けている。
思考を止められない。
緊張が抜けない。
休んでいるはずなのに、回復しない。
この状態が続くと、
体温調整を担うシステムが微妙に狂い始めます。
結果として、
という、非常に分かりにくい異変が起きます。
これは「故障」ではありません。
これ以上動かすと危険だ、という制御信号です。
出勤時だけ熱が上がる理由
私の微熱には、はっきりした癖がありました。
仕事に向かうと上がり、離れると下がる。
体は正直です。
理屈や責任感より先に、「もう無理だ」と判断していました。
にもかかわらず私は、
という理由で、
警告を無視し続ける選択をしていました。
今思えば、
あれは「頑張り」ではなく、
システムエラーを放置して運用を続けていた状態でした。
判断の目安:これは感染か、それとも停止信号か
ここで大切なのは、
「これは気合でどうにかするものか?」を見極める視点です。
以下は、私自身の体験から整理した判断軸です。
これらが重なる場合、
身体は「進め」ではなく「止まれ」を出しています。
特に、
平熱が低い人にとっての36℃台後半は、無視できる数字ではありません。
頭痛を伴う場合は、さらに危険
微熱に加えて頭痛が出ている場合、
それは「警告音が二重に鳴っている状態」です。
これは対処できているサインではなく、
環境そのものを変えろ、という要求です。
薬で黙らせ続けるほど、
回復までに必要な時間は長くなっていきます。
私が後から理解した、正しい対応
このタイプの微熱に必要なのは、
「熱を下げること」ではありません。
負荷を下げることです。
そして何より、
止まる判断を、自分に許可すること。
私はそれができず、
結果としてもっと大きな停止に追い込まれました。
まとめ:微熱は、静かな非常停止
かつての私のように、
そう考えて無理を重ねている人がいるなら、
どうか一度立ち止まってください。
微熱は敵ではありません。
あなたを止めようとする、最後の穏やかな信号です。
それを無視し続けると、
次に来るのは、選択できない停止です。
止まれるうちに止まる。
それは弱さではなく、
回復に向かうための、最初の合理的な判断です。

