平熱35℃台の身体が出した、静かなSOS──「隠れ微熱」という停止信号

フェーズ1.5:リソース管理と燃費改善

はじめに:平熱が低い人ほど、異変は見えにくい

体調不良の中でも、「微熱」は最も見過ごされやすいサインです。
咳や痛みのように分かりやすく主張しないため、多くの場合、

  • 気のせい
  • 疲れているだけ
  • これくらいで休むのは大げさ

と処理されてしまいます。

私もそうでした。

私はもともと平熱が 35.2℃前後
学生時代から変わらず、この低さが「異常を異常として認識できない原因」になっていました。

平熱が低い人ほど、
36℃台後半になっても 「37℃未満=問題なし」 と自己判断しやすい。
周囲からも「それって熱なの?」と言われ、違和感はなかったことにされていきます。

しかし今振り返ると、
その微妙な体温変化こそが、私の身体が出していた最初の停止信号でした。

私に起きていた「隠れ微熱」

重度の不調と診断される約1年前から、体温に奇妙な変化が起きていました。

  • 朝、出勤時に測ると 36℃台後半
  • 夜になると 35℃台に戻る
  • 「熱っぽい日」が、少しずつ増えていく

38℃が出るわけでもない。
寝込むほどでもない。
それでも確実に、以前とは違う状態でした。

にもかかわらず私は、

  • 歩いてきたから
  • 日差しが強かったから
  • 体温計の誤差だろう

と、自分が納得できそうな理由を次々に当てはめ、
身体の訴えを論理で黙らせていました。

「微熱」の正体:脳と自律神経の過負荷

このタイプの微熱は、
身体が感染と戦っている熱とは性質が異なります。

特徴はとても単純です。

脳と神経が、限界を超えて働き続けている。

思考を止められない。
緊張が抜けない。
休んでいるはずなのに、回復しない。

この状態が続くと、
体温調整を担うシステムが微妙に狂い始めます。

結果として、

  • 平熱よりわずかに高い体温が続く
  • 特定の状況(仕事・外出)でだけ上がる
  • 夜や休日には下がる

という、非常に分かりにくい異変が起きます。

これは「故障」ではありません。
これ以上動かすと危険だ、という制御信号です。

出勤時だけ熱が上がる理由

私の微熱には、はっきりした癖がありました。

仕事に向かうと上がり、離れると下がる。

体は正直です。
理屈や責任感より先に、「もう無理だ」と判断していました。

にもかかわらず私は、

  • 数字が基準に達していない
  • 周囲も問題視していない
  • 自分だけ弱い気がする

という理由で、
警告を無視し続ける選択をしていました。

今思えば、
あれは「頑張り」ではなく、
システムエラーを放置して運用を続けていた状態でした。

判断の目安:これは感染か、それとも停止信号か

ここで大切なのは、
「これは気合でどうにかするものか?」を見極める視点です。

以下は、私自身の体験から整理した判断軸です。

  • 夜や休日になると体温が下がる
  • 平熱からの上昇幅は大きいが、数値は中途半端
  • 強い倦怠感がある
  • 薬を飲んでもスッキリしない
  • 検査をしても、はっきりした異常が出ない

これらが重なる場合、
身体は「進め」ではなく「止まれ」を出しています。

特に、
平熱が低い人にとっての36℃台後半は、無視できる数字ではありません。

頭痛を伴う場合は、さらに危険

微熱に加えて頭痛が出ている場合、
それは「警告音が二重に鳴っている状態」です。

  • 締め付けられるような重さ
  • 脈打つような痛み
  • 薬の回数が増えていく

これは対処できているサインではなく、
環境そのものを変えろ、という要求です。

薬で黙らせ続けるほど、
回復までに必要な時間は長くなっていきます。

私が後から理解した、正しい対応

このタイプの微熱に必要なのは、
「熱を下げること」ではありません。

負荷を下げることです。

  • 数字が低くても、異変として扱う
  • 休む理由を探さない
  • 体調不良を「甘え」と翻訳しない

そして何より、

止まる判断を、自分に許可すること。

私はそれができず、
結果としてもっと大きな停止に追い込まれました。

まとめ:微熱は、静かな非常停止

かつての私のように、

  • 37℃未満だから大丈夫
  • これくらいで休めない
  • みんなやっている

そう考えて無理を重ねている人がいるなら、
どうか一度立ち止まってください。

微熱は敵ではありません。
あなたを止めようとする、最後の穏やかな信号です。

それを無視し続けると、
次に来るのは、選択できない停止です。

止まれるうちに止まる。
それは弱さではなく、
回復に向かうための、最初の合理的な判断です。